【事例01】仕訳入力をRPAにより自動化。大幅な時間短縮を実現

RPA導入事例

人手のかかる仕訳入力をRPAにより自動化し、大幅な時間短縮を実現。その具体的事例について、詳しく解説します。

■ 《お客様の課題》人手による仕訳に、膨大な時間がかかっていました

K社様は、売上高数十億円規模の、ある業務装置の製造に特化されている大阪のメーカー様です。従来は、振替伝票を作成することで仕訳を行っており、それらを市販の会計パッケージソフトへ入力しておられ、一連の作業に担当者3人がかりで毎月180時間を費やしておられました。 ところが、経理担当者が他部署の業務支援に入らざるを得ないほど、全社的な人手不足が問題化してきました。そんな時、会計業務へのRPA導入により、大幅な効率アップを果たした他社の事例が目に留まり、

「当社にもRPAの導入は可能なのか。どのぐらいの効果が見込めるのか。話を聞いてみたい」

と、弊社へお問い合わせをいただきました。

そこで、弊社のRPAコンサルタントがお客様を訪ね、現行の会計業務フローについてヒアリングを実施。経理課で実際の会計処理作業を拝見する中で、次のような問題点が明らかになりました。

  • 月間500~600件もの多数に上る取引の処理を、3人で担当している
  • 取引ごとの振替伝票作成に、膨大な手間暇がかかっている
  • 振替伝票を1枚1枚見ながら、会計パッケージソフトへ手入力を行っている
  • 振替伝票の承認・管理・保管にも多大なコストがかかっている

■ 《アドバイス》RPAの導入により、煩雑な仕訳を自動化することが可能

ミニコンデジタルワークでは、K社様へRPAを導入することで、大幅な業務改善が可能であると判断し、次のようなアドバイスをさせていただきました。

  • 紙ベースの振替伝票に代わり、Excelシートとして「金銭出納帳」「給与取引」「売掛金取引」「買掛金取引」「経費未払金取引」等を作成する
  • それらをRPAロボットが読み込み、自動的に仕訳して会計パッケージソフトに入力させることが可能になります

弊社で試作したRPAを、K社様に持ち込んでデモンストレーションを行い、動作をご確認いただいたところ、お客様は「速い!」「目にも止まらぬスピードで、画面が次々と切り替わりますね」と、驚きの声を挙げておられました。

■ 《過程》約1カ月の開発期間を経て、専用RPA「サポートOne」を導入

デジタル化するにあたり問題となったのは、これまで伝票で行っていた経理管理者の承認手続きを、どのような業務フローで行うかでした。お客様と検討の結果、「資金収支日報」を毎日作成して、資金増減を管理者へ報告し、例外取引や巨額取引をチェックすることにしました。これにより、不正や誤謬を未然に防ぐことが可能となりました。

現場の担当者の皆様には、日常業務の流れを意識して、業務の掘り起こしと時間把握を行っていただき、RPA実施前・実施後の時間測定を行うなどのご協力をいただき、約1カ月の開発期間を経て、仕訳入力RPA「サポートOne」を導入されました。

■ 《結果》毎月180時間から40時間へ、仕訳入力時間を22.2%まで短縮することに成功しました

その結果、K社様は、仕訳処理と会計パッケージソフトへの入力が、毎日3人がかり・延べ9時間から、延べ2時間へ。毎月180時間から40時間へ、約22%まで大幅に短縮することが可能になりました。

お客様から、

「ワンクリックするだけで、自動的にExcelファイルを読み込んで、仕訳を行い、会計パッケージソフトへ入力してくれます。これまでの作業が嘘のように、アッという間に完了するので驚きました」

と、お喜びいただいた事例になります。

■ 《RPA辞典からの提案》「資金収支日報」のRPA化により、さらなる効率化が可能

このように、RPAによる業務の自動化により、従来ベテランのスキルに頼っていた仕事を複数のスタッフで分担でき、余った時間で他業務への支援も可能となるなど、人手不足の解消につなげることができます。また、チェックの自動化によりミスを防止、大幅な時間短縮が実現できます。

K社様の次なる業務改善策としては、管理者に毎日提出する「資金収支日報」についても、RPAによる自動作成が可能です。さらには、仕入業務のデジタル化とRPA導入により、請求書等のペーパーレス化についてもご提案を進めているところです。

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